「浅ましく下れる」くらいがちょうどよい-西鶴の俳諧と遊びの精神-

(博多人形、勇造作「驟雨」) //////////////以下、かつて書いたものですが、再掲します 井原西鶴は、江戸時代の元禄期、大阪で活躍した文学者である。つとに浮世草子作者(小説家)として有名で、代表作に『好色一代男』や『日本永代蔵』『世間胸算用』などがあるが、彼の小説はあくまで手すさびで、本業は俳諧師であった。その西鶴が、俳諧でどのような世界を作り上げようとしていたのか。これはいまだに謎である。もとより父母兄弟や家系など全く分からない謎だらけの西鶴のことだから、俳諧が謎だとしてもちっとも驚くに値しない。ところが、この俳諧の謎は他の謎と趣を異にして、いささか重要な謎なのである。それは、西鶴と同時代に活躍した、あの松尾芭蕉が西鶴について次のような言葉を遺しているからである。 先師曰く、世上の俳諧の文章を見るに、あるいは漢文を仮名に和らげ、あるいは和歌の文章に漢字を入れ、辞あらく賤しくいひなし、あるいは人情をいふとても、今日のさかしきくまぐまを探り求め、西鶴が浅ましく下れる姿あり。わが徒の文章は、慥に作意を立て、文字はたとひ漢字を借るとも、なだらかにいひつづけ、事は鄙俗の上に及ぶとも、懐かしくいひとるべしとなり(向井去来『去来抄』) (現代語訳)芭蕉先生がおっしゃったことには、世の中の俳諧やその文章を見ると、あるいは漢文を仮名にして柔らげ、または和歌風の文章に漢字を入れたりするけれど、結局は言葉が美しくなく卑しいものである。また例えば人情を標榜するにしても、昨今のこざか…

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俳句自由塾の必要性

(韓国は朝鮮時代の落書き、描かれているのは妓生(キーセン)。とにかく「自由」にあふれていて、イイのだ) たまたま、プレバトというテレビ番組を見ていたら、芸能人の作った俳句に点数をつけ、添削するという。 5つの句の評定で、番組を盛り上げるために、1位と5位を残して、最後に発表。 1位 70点 夜稽古ここ一番のとうがらし    Tさん 5位  5点 椀に燃ゆ彼岸花見し気は朧     Kさん いやぁ、驚きました。 これ、逆じゃない(笑)。いや、逆というとちょっと言い過ぎかもしれませんが。 まず、Tさんの句。良い句だと思うけど、面白さに欠けるような気がします。失礼を省みずにちょって手直しをするなら、CoCo壱番のもじりをもっと前面に出して「殺陣前やCoCo壱番の唐辛子」てのはどうでしょうね。ただし、CoCo壱番に唐辛子カレーがあればの話ですけどね。 それにしても可哀そうなのは、Kさんの俳句。これかなりイイと思いますよ。椀にこぼれそうに盛られている唐辛子を彼岸花と見立てたんでしょ。私は、その見立てが、すっと強烈に、頭に浮かびました。確かに、N先生いわく「気は朧」はそれこそ盛りすぎで、私もちょっととは思いましたが。。。 この「朧」は、春の季語で、いわゆる「季重なり」でダメ出しを他の出演者から食らっていましたが、ここは盛りすぎということだけで、季語が重なっていることが悪いわけではないでしょう。「朧」は現代でもよく「朧気に」というふうに使いますね、季節に関…

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獄暑の中、環境問題と「球益」を考える

茨城県土浦市宍塚大池 まさに獄暑ですね。 家からあまり出ない、出られないから、何とかなっていますが、もし停電が一週間起きて、エアコンが止まったら、どうなりますか。 考えるだけでも恐ろしい事態です。 世には、かのホーキング博士の、あと100年で地球は住めなくなる、をはじめ、気候変動による人類危機が喧伝されています。 https://www.data-max.co.jp/article/18541 それが的を射ているかどうか検証できませんが、肌感覚として、これはちょっと、いやかなりまずい、とは多くの方々が実感しているのではないでしょうか。 ところが、政治家の皆さんをみると、まじめに環境問題を考えて居られる方は少なそうです。 この獄暑中に、ネクタイをして、国会などに登院しておられる。省エネルックとかクールビズとか、どこへ行ったんだろうと思います。 自分がネクタイをするだけで、周囲にどのような影響を与えているのか、クーラーの低温で苦しんでいる女性の話はよく聞きます。 この方たちに任せておいたら、あと100年は、あと50年にもなってしまわないだろうか。 ただ、この現象は、何も日本に限ったことではないようですね。米国のトランプさんを筆頭に環境問題解決とは真逆な方向を獅子吼している方々が多いようです。宇宙船地球号のパイロットのみなさんは、ディール大会のパリピ状態なんでしょうか。 ただ、そんなこと言っても個人に何ができるのか。 あきらめのムードがすぐに…

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